議員を志したきっかけは、と聞かれたときに、

大体、大学2年生の時の体験を話す。

夏休みの初めだったか、終わりだったか、

私の大学で日本心理臨床学会の大会が開催され、

そこで病院の臨床現場で働く方の話を聞いて、

現場が頑張っても「しくみ」がしっかりしていないといけないのだ、

と強く感じたこと。

だいたいこの話をするのだが、

今日地元の方と話をしていて、

それだけじゃなかったことをふと思い出し、

思わず語ってしまったことを、

備忘録的に書いておきたいと思う。

院生のころ。

臨床心理士を国家資格にしようという動きがあった。

(現在の「臨床心理士」は、日本心理学会による

民間の認定資格です)

議員提案で、国会の議論に上がった。

代々木のオリンピックセンターで関連の大会が行われ、

私たち院生も駆り出され、出席した。

余談だが、当時政治とは縁遠いところにいた私は、

この手のものに出席するのは初めてで、

非常にわくわくしたことを覚えている。

国会議員が何人も来るのかなあ、とか、

ガンバロー、とかやるのかなあ、とか(笑)

結局議員さんは全員秘書さんの代理出席。

そして、ガンバローコールはなかったのだけど。

その日の夜に飲みに行った時だったか、

結局この話が解散で流れてしまった後のことだったか、

そのあたりは定かではないのだが、

うちの指導教官がこう言った。

「心理学出身の議員がいないから、なかなか進まないんだよね」

このことは、議員の存在、影響力、そして、

政治というものの一端を強く意識させられた、

私にとっては「事件」であり、

そして、Y先生の重い一言だった。

先にも書いた通り、法案は解散によって流れ、

そのまま臨床心理士は国家資格になっていないままだ。

そして、「心の専門家」が必要だといわれている割には、

心理の専門家の地位は、残念ながら高くないのが現状だ。

修士で心理学をいったん離れたのだけど、

結局、その時期の影響は大きかったのです。

ちょっとうまくまとめられないので、

こんな感じで、おわり。

忘れていたわけではないけれど、

どうかかわっていけるのか、という点では

実は心の中でずっと模索しているお話でした。